[附巻0014]【王、八重山人民に命じて、桃林寺並びに神社を創建す。】薩州の使臣、八重山に到り、田地を均分するの時、深く本島に寺院有ること無く、未だ神仏を知らず、恒に異端を崇信して、邪術に迷惑すること有るやを疑ひ、遂に以て中山に聞す。王、大いに之れを悦び、即ち他の島人民に命じて、寺社を創建し、仏神を崇信せしむ。甲寅の年、神社並びに寺院を創建し、茅草以て之れを蓋ふ。始めて権現を奉じ、其の寺を名づけて、南海山桃林寺と曰ひ、以て鑑翁を延く。鑑翁、観音銅像及び弥陀・薬師・観音三像のワ写木板併びに宝鏡三面を携帯して、行きて彼の島に到り、之れを神社に奉安して以て大権現と為す。