[附巻0032]【十三年、康仁寿、権現神像を請じて、波上山に安んず。】崇禎癸酉、波上山神社悉く火災に遭ひ、以て灰燼と為る。是の年、康仁寿(天願筑登之親雲上権明)、命を奉じて薩州に赴き、権現神像を請来して、以て波上山に安んず。時に佐藤氏に随ひて、悉く神道の法を学び、且秘書等を伝授して帰国し、遍く七社祝部等に教ふ。此れよりの後、祈福設壇、念経呪符して、神道弥々盛に、霊威愈々明かなり。