[附巻0066]【[尚貞王]【元年、按司向象賢、新に田地を墾するを薩州に請乞す。】本国は、田地の欠乏甚だ多く、年々徒に賦税を出して居民既に疲る。然れども、土地を墾闢して以て田畝と為すこと能はず。今番、向象賢をして、新に田畝を墾することを薩州太守公に懇乞せしむ。幸に兪允を蒙る。是れに由りて、人の貴賤を論ぜず、各々地の宜しきを相し、或いは卑下に因りて以て田畝を闢き、或いは林木を刊りて以て田圃を闢く。即ち穀菜を種ゑて以て田地の欠を補ふ。