[附巻0107]【十五年、薩州、再び本国田地所出の米数を増す。】万暦年間、薩州、使を遣はして、本国の田地を量丈す。今年に至り、已に一百年を歴たり。是に於て、其の田地の変乱有るを恐れ、薩州太守公、再び使臣を遣はして、以て量丈せんとす。然り而して、本国は、勅使賁臨して費用甚だ多し。且凶荒頻りに至り、民人愈々疲る。是れに由りて、特に毛承詔(田場親方安政)を遣はして、其の年期を寛くせんことを請ふ。薩州、即ち本国の田地を加へて、以て納貢を増す。而して未だ実に其の田地は在らざるなり。田地所出の米数を加増すること、共計三千三百四十六石七斗九升九合六勺七才なり。