[附巻0204]【本年八月、定価司を罷退す。此の年、銅銭一文は鉄銭一文に抵用するに因り、乃ち穀項を除くの外、日用の物件共に已に価貴し。】世上の人民甚だ辛苦を致す。時に上諭を奉ず、朕聞く、物価太だ貴く、臣民共に苦しむと。宜しく物価を定賤し、臣民一統をして安心せしむべし。欽此欽遵と。四月より起して権りに物価を定め、兼ねて員役を設けて、以て検束を行ふ。奈んせん、人多く物畳ぬるに因り、輒ち督理を行ふこと能はず。是れに由りて、朝廷確かに商議を加へ、八月に至り、該定価司を罷退す。