[附巻0217]【二十一年戊辰、薩州、人を本国に遣はして白焔硝を製調せしむ。】此の年、薩州、本国に檄諭して曰く、京都・大坂等の処、辺戒、靖からず。而して白焔硝は、実に備軍要用に係る。但、本州の所出饒かならざるに因り、乃ち人を琉球に遣はして以て製調を行ふ。宜しく当に其の令に確遵して、要用を承弁して可なるべし等因と。今此の挙たるや、実に緊要の公用に係る。肯へて凛遵を為す。然れども、硝土を取る事の為に、薩州人等、各処を巡過すれば、恐らくは妨ぐる所有らん。乞ふ、本国人等の其の法を知暁するの日を待ち、国民をして取上調硝せしむるを准し、倭客を庸ひて巡り取ること勿れ等の由、監守大人に禀明す。随ひて即ち允す。