[本文0021]【七年、大島等の処、皆始めて入貢す。】王曰く、海を隔て地を殊にす、素より我が政令の及ぶ所に非ず。何の為に来り貢するやと。対へて曰く、近ごろ我が海島、烈風猛雨の患無く、五穀饒熟す。是れ必ず王国の善政、天地に感ずるの故なり。是を以て来り貢すと。王、悦びて其の貢を受く。而して厚く賞して送り帰す。次後毎年入貢す。東北諸島入貢の後、王輔臣に命じて公館を泊村に建てしめ、官吏を置きて諸島の事を治めしむ。即ち今の泊御殿是れなり。又公倉を泊御殿の北に建て、諸島の貢物を収貯せしむ。即ち今の天久山聖現寺是れなり。但公館・公倉は何れの年に之れを建て、並びに何れの代に公倉を以て寺院と為せしや、倶に年代考へ難し。故に附紀す。