[本文0063]【附始めて親見世・御物城を建つ。】本国、唐宋より以来、朝鮮・日本・暹羅・瓜哇等の国と互に相通好し往来貿易す。但世遠く籍湮びて、往来の年月以て悉記し難し。即ち今の那覇親見世は、諸国と交通貿易するに因り、故に公館を那覇に建て、官吏を置きて以て其の事を掌らしむ。其の館を名づけて親見世と曰ふ。又公倉を那覇江中に建てて以て貿物を蔵す。其の倉を名づけて御物城と曰ふ。然れども何れの代に之れを建つるや、今以て詳考し難し。故に此に附記す。