[本文0177]【四十三年、冕嶽の石垣を創造す。】此の嶽、巍然として高く峙ち、諸峰に冠たり。花木茂盛して常に凋傷せず。因りて冕嶽と名づく。其の神、常に国家を守護し不祥を呵禁す。至霊至感にしてイりて応ぜざるは莫し。遠近の人、皆此に到りて祈イす。是の年に至り、石を築きて垣と為し、前に石門一座を開きて以て崇信を為す。然れども一路嶮嶇にして往還甚だ難し。嘉靖年間、王、輔臣等をして内に樹木を植ゑ、外に拝殿を建て、石を甃きて路を為らしめ、以て壮観に供す。