[本文0178]【園比武嶽の石門を創造す。】園比武嶽内に花木を植ゑ石を築きて垣を為り、前に石門を開く。額に首里の王於幾也加森加那志の御代に立て申す正徳十四年己卯十一月二十八日の数十字有り。然り而して其の創造する所は、歴年已に久しく、従りて稽詳する莫し。亦嶽内に一石碑有り。其の文に曰く、尚巴志王の御宇、宣徳二年丁未八月既望、安国山に華木を樹ゑ、石碑に記すと。今石碑尚存す。而して文字は亦明らかならず。然り而して其の神、至聖至霊にして祈れば必ず之れに応ず。是れに由りて佳節及び祭祀に値ふ毎に、且王、他処に幸するの時、親しく拝礼を行ふ。