[本文0204]【地蔵堂を那覇東・西の境並びに湧田の地に創建す。】日本の僧に日秀上人なる者有り。波に随ひて国に抵る。石塔を那覇東・西の境並びに湧田の地に創建し、自ら地蔵六像を刻して其の中に奉安し、人をして崇信の心を起し、以て善行の事を行はしむ。那覇の塔銘に曰く、一紙半銭の助成の輩は、現世安穏、後生善所なり。嘉靖十八年己亥二月十二日敬白と。湧田の塔銘に曰く、欽奉(此の下に字形有り、然れども糊塗して弁じ難し)六道能化地蔵菩薩(此の下亦数字有り、漫然として明かならず)現世安穏、後世善所なり。大明嘉靖十八年己亥三春晦日敬白と。