[本文0226]【馬順徳、王の躬に代り、以て病卒を致すを祈り、遂に褒奨を蒙り、按司に擢でらる。】馬順徳(国頭親方正格)、嘗て法司職に任ずるの時、聖駕に扈従して、往きて大島に至り、他の罪を征伐す。時に、王、疾に罹り、危きこと甚だし。順徳深く之れを悲しみ憂へ、天をbび神に告げて、深く王に代りて死せんことを祈る。未だ数日を閲せずして、王の症果して愈ゆ。師を班して返るや、是の年、順徳病に染みて卒す。是れに由りて、王、馬思良・誠驥・順徳は、世々忠貞を尽くし、国家に功有るを以て、特に順徳の長男似龍に命じて、擢んでて按司と為し、世々襲爵を受けしめ、著して定規と為す。