[本文0295]【十八年、里主館を那覇に創建す。】昔、那覇・泊・首里に于て、才知兼全なる者をト撰して、実に那覇里主職を授く。近世に至り、必ず首里人を擢んでて、以て此の職を授く。此の時、旅館未だ定まらず。人家を借宿して、毎年、租米三石を給す。是の年、盛世佐(仲村渠親雲上普梢)、命を奉じ、中華に赴く。時に公事を誤作し、遂に大罪を獲たり。即ち其の家産を抄没して、以て里主公館と為す。時に向国用(平安座親雲上朝暢)、始めて、此の館に宿す。而して今猶然り。