[本文0308]【始めて蜂火を各処に設く。】本国、烽火有ること無し。或いは貢船、或いは異国の船隻、外島に来到すれば、只、使を遣はして、以て其の事を禀報するを為すこと有り。今番、始めて烽火を中山の各処並びに諸外島に建つ。而して貢船二隻、久米・慶良間・渡名喜・粟国・伊江・葉壁等の島に回至すれば、即ち烽火二炬を焼き、一隻なれば即ち烽火一炬を焼く。若し異国船隻有れば、即ち烽火三炬を焼き、転次伝へ焼きて、以て早く中山に知らしむるを為す。