[本文0322]【附唐栄地理紀。唐栄邑の前に一江有り。潮汐来朝して以て明堂と為す。南、之れを望めば、則ち峰巒繞抱して以て錦幢と為す。奥山聚秀して以て文案と為す。後と左右とは、則ち林樹密囲して、以て玉鰍ニ為す。且、中島の西に一塊の大石有り(此の一石は、泉崎の西に在りて唐栄の風水に係る。是れに由りて、康煕癸丑、紫金大夫金正春、経歴すること久遠にして、人の破る所と為ること有るを恐れ、題請して幸に兪允を蒙り、始めて唐栄に属す。)南門に峙対して以て竜珠と為る。南門は以て竜首と為し、双樹は角を為し、双石は眼を為す。中街は蜒蟠して以て竜身と為す。西門は尾と為す。而して邑中、一条の小港有り。潮水往来して、以て其の威を佐く。且、泉崎の西に于いて、二大石有り。江中より起りて、能く急流の気を鎖す。而して大いに情あり。此の数者の若きは、固より夫の風水の理に係るなり。軽きに非ず。】