[本文0350]【冊封使張学礼・王垓等、勅を齎して国に至る。】順治甲午、世祖、兵科愛惜喇庫哈番張学礼・行人司行人王垓に命じて、冊封正副使と為す。張学礼等福建に至り、海船を修造す。海氛未だ靖からざるに因り、京に還り命を待つ。是の年に至り海氛稍々靖し。聖祖、正使兵科副理官張学礼・副使行人司行人王垓を遣はし、詔勅並びに王印及び緞幣等の物を齎し捧げて国に抵る(詔は乃ち順治十一年頒つ所、勅は則ち康煕元年頒つ所なり)。故王尚豊を諭祭し(時に尚賢王は祭に与らず)、世子尚質を封じて中王山と為す(時に国殿未だ修造有らず。故に大美殿に于て冊封の礼を行ふ)。既にして例に照して全く竣り、帰国す。