[本文0395]【総地頭温志信、民に文詞・算法を教へて吏職を治せしむ。】佐敷間切の人、文に通じ算を会りて、吏たるべき者多からず。此の時、字算を学ぶ者は旁々其の師を求めて星散して之れを学び、乃ち吏務を治む。温志信(新里親方紹仁)、其の惣地頭職に任ずるや、便ち間切の数童を将て、使令の供と為し、専ら文詞・算法を教ふ。此れより人材漸く集り、吏職亦失はず。今、諸吏、其の恩浅からずと謂ふ。