[本文0506]【十三年、臨海寺並びに社宮、改めて蓋くに瓦を以てす。】往古の世、那覇の津中に大光輝有りて碧天に上沖す。聖上遠望して大いに驚き且喜び、漁家をして撈取せしむるに、即ち枯木一顆を得たり。誠に尋常の木に非ず。次夜より他の津中果して光輝無し。即ち地を津上にトし、神社並びに寺を創造し、蓋くに木板を以てす。而して此の木を奉安し、以て崇信を為す。之れを名づけて、冲山臨海寺と曰ふ。後亦弥陀・薬師・十一面観音を供養す(俗説に、薬師並びに日光・月光を供養するも、但社内は崇信するの石像有るのみと爾云ふ)。是の年に至り、此の社宮並びに寺院等、改めて蓋くに瓦を以てす。