[本文0614]【始めて、尚穆王及び妃・尚円王妃・尚懿王・尚久王の五位の神主を設け、以て祭礼を行ふ。】昔より尚穆王及び妃・尚円王妃・尚懿王・尚久王の五位は、未だ嘗て神主を設けて以て祭祀を致すこと有らず。今、此の五位を按ずるに、皆、各王、自りて出づる所の祖に係る。而して神主を奉じて以て祭礼を行はざれば、則ち王の心に于て自らり已む能はざる者有り。是に于て、唐栄の衆官をして議奏せしむ。衆官皆議して曰く、各王の神主を創建して崇元廟に奉安し、各妃の神主を創建して天王廟に奉安し、以て祭礼を行へば、則ち昔の王者行ふ所の祭礼と、以て相異なる無しの縁由、以聞す。王、輔臣をして新に各位の神主を設けしめ、以て祭礼を行ふこと此れよりして始まる。