[本文0658]【始めて三絃匠主取を置く。】往昔の世、素、三絃有り。未だ何れの世にして始るかを知らざるなり。近世に至り、南風原なる者有り。善く三絃を製す。其の韻声嫋々として絶えず。遠く四境に聞えて、世の三絃と音声相異るなり。今、亦、知念なる者有り。善く三絃を造り、是の年に至り、擢られて其の主取と為る。