[本文0756]【円覚寺住持徳叟、題して先王神主位を改め、旧法に仍る。】原、円覚寺大殿は、中間に仏を供し、左右二間に先王七世以下の神主を奉安す。又大殿前右列に二廡を設けて神殿と為し、一を上御照堂と称し、一を下御照堂と称す。堂は各々間三龕あり。上堂の中龕は始祖諱は円、左龕は二世諱は真、右龕は三世諱は清。下堂の中龕は四世諱は元、左龕は五世諱は永、右龕は六世諱は寧。大殿二間に至りては、左間は右を以て上と為し、第一位は七世諱は豊、第二位は九世諱は質、第三位は十一世諱は純。右間は左を以て上と為し、第一位は八世諱は賢、第二位は十世諱は貞、第三位は十二世諱は益。皆世を以て序と為し、百世tせず。是れ旧法と為す。蓋し仏に出づるなり。嗣後の列法は、上堂の中龕は円(今王の始祖)、左龕諱は質(今王の高祖)、右龕諱は貞(今王の曾祖)。下堂の中龕諱は真(円王の子)、左龕諱は益(今王の父)、右龕諱は純(今王の祖未だ請封に及ばずして薨ず)。按ずるに、円王・真正は倶に各堂の中龕に位す。此れ円王を以て始祖と為し、真王を以て大宗と為し、其の余を以て五世の神主に係らず、大殿にtす。蓋し儒に出づるか。茲に住持徳叟奏言す、今先王の神位、仏法に合はず、本国、仏法を以て宗祀を奉ずれば、則ち其の位列は、応に旧法の如くすべしと。王上之れに依る。