[本文0763]【識名邑の地、盗賊土を掘りて輝を滅す。】往昔の時より、真和志郡識名邑西川門外の地に、毎夜一光輝有りて斗牛の間に沖す。風雨甚だ大なりと雖も、未だ曾て稍しも滅せず。康煕壬寅年、忽ち盗賊有り。夜深く人静まるの時を俟ちて、其の石を掲開し、土泥を掘起す。次日に至り、邑人之れを聞き、相自ら聚会し、皆其の地に至りて之れを看見するに但石を掲げ土を掘りて、之れをrする痕有るのみ。邑人仍りて其の石を修して帰り来る。此れよりの後、光輝既に滅し、敢へて天に沖せず。