[本文0767]【始めて毎年十次、御嘉例盆及び御饌並びに艾餅・鬼餅・酢菜・焼酒等を奉献することを裁つ。】古より以来、毎年十二月の末・正月の初の聖主御歳日には御嘉例盆一通及び上中御饌並びに焼酒を奉献し、鬼餅日には御嘉例盆一通・御酢菜並びに上中白糯イを奉献し、除夜には御嘉例盆弐通并びに焼酒を奉献し、十二月の末・正月の初の王后御歳日には上中御饌を奉献し、正月初三日三界寺に幸行するの日には、上中御饌並びに焼酒を奉献し、三月初三日には御嘉例盆一通・御酢菜並びに上中艾イを奉献し、五月初五日には御嘉例盆一通・御酢菜並びに粽を奉献し、六月年浴の日には御嘉例盆弐通並びに蒸糯飯を奉献すること共計十次なり。其の日に逢ふ毎に、大台所は恭しく此の物を献ず、是の年に至り、悉く皆裁去す。