[本文0794]【呉師虔、朱印色を製して以て国用に供ふ。】本国の人、未だ朱印色を製造することを知らず。メより買来りて以て国用に供ふ。呉師虔(山口親雲上保房)曾て福省に至り、画絵の法を学び、並びに朱印色の法を伝授して帰り来る。是の年に至り、自ら朱印色を製して、以て聖覧に備ふ。是れに由りて、国中の印色、皆其の印色を用ひ、竟に以てメより寄買せずして焉を用ふ。