[本文0795]【王、山北を巡視す。】冬十月の間、王、農暇を視て親しく国相・王子・按司・法司・紫巾官等を率ゐ、山北を巡行し、風を観、俗を整ヘ、賑助撫綏す。而して日を撰びて発駕し、巡行するに法有り。是れに由りて、王駕過ぐる所の処、民、一力を労せず、財一毛を費さず。百姓欣々然として、雲霧を披きて青天を見る。十一月に至りて帰京す。