[本文0801]【志喜屋村糸数の妻、魚面の子を生む。】知念間切志喜屋村に糸数なる者有り。其の妻始めて産す。子死して出づ。其の面を見るに、阿波数(魚の俗名)の如くして、頭は石クに似て、前齔四根有り。細くして長し。惟其の四肢は、人に異ならず。後再び産す。子亦死して出づ。其れ人形有りて骨無し。未だ幾ばくならざるに母死す。