［本文0847］【東風平間切の夫地頭神谷・総耕作比嘉等、民の農に勤むるを勧め、貢賦の欠を補ひ、各々褒美を蒙る。】東風平間切は、田肥え賦多し。乃ち其の賦多きを以て、人民漸く疲れ、始めて賦貢を欠く。康煕壬寅の年、已に凶荒飢饉し、又貢賦知行を欠く。其の欠く所の者共計九百五十石余なり。即ち両総地頭官に命じ、農業を督治せしむ。総地頭富盛邑比嘉筑登之・東風平邑浦崎筑登之・宜寿次邑賀数筑登之・山川邑赤嶺仁也を以て耕作総頭と為し、世名城邑新垣筑登之・伊覇邑金城・外間邑金城・志多伯邑金城・友寄邑知念・当銘邑金城は、耕作当と為して以て夫地頭神谷筑登之を助けて、各々心力を尽くし、善く百姓に勧めて田を耕し、農を勧む。未だ五年を閲せざるに、其の欠を補完す。総地頭、其の功を奏す。即ち各々位を賜はりて褒美す。