[本文0940]【始めて国書院に哨吶役を置き、以て年俸を賜ふ。国書院に此の役有ること無し。恒に音楽を奏するの時、能く哨吶を吹く者をレひ得て、以て奏聴を為す。近日に至り、已に習吹を為す者甚だ少し。再び数年を歴れば、則ち善く哨吶を吹くの人、将に欠乏有らんとす。然り而して聖主、宝座に登る毎に、亦賓客を款待するに、必ずや楽を奏し、礼を行ふ。而して音楽は甚だ緊要に係り、他技の比すべきに非ざるなり。是れに由りて、御書院に於て、始めて哨吶役を設置し、年に俸米五石を賜ひ、期二年を限りて以て交代を為す。】