[本文0982]【始めて模合の法を立てて以て貴家を助く。】本国の農夫・工・商は、各々其の業を修め、多く資財を蓄ふ。旱涼に遭ふと雖も、以て之れを防ぐに足る。士臣の家に至りては、地頭職並びに知行高を頂戴し、深く聖主の隆恩を蒙り、潜かに士業を修め、風雅礼法甚だ以て観るに足る。但、欠乏する所の者は資財のみ。是を以て国相・法司始めて模合の法を設く。地頭所並びに知行高より米若干を出し、倉yに交納すること或いは二三十斛、或いは四五十斛、毎年輪流して以て一人に給し、各家を相助くれば、以て四五年間ならずして以て財聚り資用ふべし。故に始めて此の法を立つ。