[本文1006]【王、向世恩等に命じて、天王寺を改修せしめ、大殿を以て王妃の廟と為す。】天王寺の規模、仏像を大殿正中の壇に奉じ、其の左右の壇に、王妃の神主を奉ず。今、向世恩(名護按司朝栄)・向秉均(末吉親方朝知)に命じて改修す。大殿を以て王妃の廟と為し、而して大殿の右地に別に小堂を構へ、以て仏像を奉じ、始めて照堂僧を設けて、以て住居せしむ。左地も亦方丈及び厨庫を構へ、且大殿の前に新に儀門を建つ。而して其の規模壮観、皆円覚廟と恰も相斉しき有り。