[本文1008]【二十三年、法司蔡温に命じて、始めて官僚に山林の法を教へしむ。】本国、能く山林の法を知る者無し。而して中頭府内、棚原山林は已に絶え、北谷・読谷山・越来・美里・具志川五県の山林殆ど絶え、山北府内、恩納・金武・名護・本部・今帰仁五県の山林は漸く衰へ、美林将に絶えんとす。唯、羽地・大宜味・久志・国頭四県に、稍々美材有るのみ。再び十数年を歴ば、則ち一国応に用ふべきの材、将に欠乏有らんとす。蔡法司命を奉じ、即ち官僚を率ゐ、各県の山林を巡見して其の法を指教す。而して后、国人始めて山林の法有るを知る。