[本文1068]【王子以下申口官銜を加増し、衣冠を著け稲穂並びに大祭礼を行ふ。】毎年の夏、稲穂祭並びに大祭の時、朝廷に三御飾の礼有り。恭しく其の礼を行ふ者は、古より、但、下庫理属官並びに其の日看殿の員数許りにて、尽く衣冠を著け、以て其の礼を行ふこと、冬至・元旦の三御飾大礼の如く一般にして、僅かに数十人をして、其の礼に与からしめ、頗る不敬に似たり。故に是の年より、王子以下申口官銜等に迄るまで、悉く皆衣冠を著け、以て此の礼を行ふを為すこと、此れよりして始まる。