[本文1116]【玉城間切奥武村の大城、母を養ひて孝行す。】奥武村に大城筑登之なる者有り。生れて八月にして孤となり、年十四にして母に売らる。夜月には田を耕して以て母の食を助け、其の余を蓄積し、二十五歳に至り、身を贖ひて母を養ふ。二兄有りと雖も、養費を算せず、以て其の天年を終ふ。且親戚に和し、里人に睦す。