[本文1178]【四年、始めて八重山に崎山村を営む。】八重山の古見・西表両邑の間に崎山地方有り。泉甘く土肥え、宜しく人民を住居せしめ、五穀を耕種すべし。而して港津広く深く、宜しく船隻を泊すべし。且附近の港亦此くの如し。然り而して、道路険阻なるに因り、飄到の船隻有るに遇ふ毎に、小舟に乗りて以て往還を致す。公務を遅蛯キること有るを恐れ、今番始めて、村を此の地に営み、名づけて崎山村と曰ふ。是れに由り、慶田城・波照間両邑の人民を分ちて移居せしめ、并せて与人一員・目差一員を設けて、総理せしむ。