[本文1330]【四月二十九日、粟国島に検者を置くを准す。】粟国島は、邇年畳ねて災殃に遭ひ、多く貢賦を逋る。是に于て、在番、素より諸凡の事を以て民衆を教統す。但其の役職は毎年交代す。人異なれば教も亦異なるに因り、民、以て従ひ難し。諸県の例に照して検者を置くことを准し、勤職三年以て交代を為し、其の禄lに至りては、麦七石を賜はんことを請ふ。其の地頭・保長等、其の事を詳請す。故に新に検者を置くことを准す。