[本文1341]【三十年四月四日、大里郡西原村を阿多伊原に遷すを准す。】西原村耕す所の田圃は、村を離るること遙遠にして、有る所の水は井泉、微にして用を欠き、往きて八九町の間に到りて汲水し、多く時刻を費し、百姓疲倦す。今已に此くの如くんば則ち将来益々疲れんことを恐る。夫の阿多伊原地方は、野に往き、水を汲むの便有り。且風水も亦善し。各役及び百姓、村を其の地に遷すを請ふ。故に其の請ふ所を准す。