[本文1388]【九月二十一日、浦添間切伊祖村を旧籍に遷すを准す。】浦添間切伊祖村は、一方は石原、三方は田地にして、村落甚だ狭く、且坂地に属す。各宅散構し、風雨の時に当り、往還便ならず。此に于て、乾隆五年、朝廷に具呈し、籍を今村に遷す。時に厥の後より疾病の憂に勝へず。生齒繁る無く、人烟漸く少く、以て頃年に至り、不幸踵を接す。且其の田囿は多く旧籍に傍ひ、村沢の流を注せず。故に薄地と為り、稼穡登らず、甚だ不利を致す。乞ふ、旧籍に移すを准せ等の情、挙村の百姓呈明し、酋長・検者・地頭・両惣地頭・田地奉行等、印結を加具して前み来る。随ひて即ち允す。