[本文1394]【三十八年正月初八日、豊見城駅を波江原に遷すを准す。】豊見城駅は、歴年久遠にして、以て改作せざるべからず。但駅は南風原村内に在りて、客有る時、多く水を用ふれば、則ち其の濁流は、村中用ふる所の並里樋川に入りて、以て用水を妨ぐ。茲に于て、地理師宮城通事親雲上に請ひて、地理を見せしむるに則ち称ふ、南風原村東辺波江原は、是れ地理善き所と為す。宜しく駅を遷置すべし等由と。其の地、首里に通じ、那覇に達す。併せて村々の駅遞に至り、皆能く便を得。且又用水近く両辺に有り。彼此便有るの場なり。乞ふ、駅を彼処に移すを准せ等の由、酋長僉呈し、地理師・検者・両惣地頭・田地奉行等、印結を加具して前来す。随即に允す。