[本文1433]【八重山島上原村の慶佐新里の善行を褒賞す。】八重山島上原村の慶佐新里は、能く農業を務め、毎年の貢賦も納清す。況んや前年奇荒荐りに臻り、村を挙げて日食敷き難く、或いは公布を製造すること能はざる者有り。新里、米六斗六升を発給して、以て食需に資して、公布を修造せしむるをや。又上届乙巳の年、米三斗を奉借す。此の時、物件を奨賜さる。但に此れのみならず、奉差及び久しく役職に服するの功有り。原より、録すべきに属す。褒奨を賜はんことを祈る。在番・酋長具呈して朝廷に禀明す。随ひて赤八巻位を賜ふ。