［本文1460］【七月朔日、和亮弼高原里之子親雲上等の功を褒賞す。】本部間切具志堅村民地内の旱田三千六百五十七坪は、十五石余を獲べきの区にして、水常に乾かず、耕稼を能くする莫し。毎年の貢賦賠納するに因りて、以て窮苦を致す。上届午年、検者和亮弼高原里之子親雲上、之れが為に心を留め、農隙を見察し、前任夫地頭具志堅村小浜親雲上等六人に勧令して、溝を鑿らしめ、以て申年に迄りて完好す。厥の後、少しも水滞無く、以て耕作に利す。経に其の由を具禀す。随ひて其の永保を察して仍再び申詳するの処を将て、已に申飭を経、去年田地奉行巡見の時、該溝を察見するに、水を順ならしむるに因り永々村民に益有り。是れに由りて朝廷に禀明す。随即に亮弼に上布二疋を賞し、小浜等六人に各爵位を賞す。