[本文1537]【本年、当蔵村の宮城筑登之親雲上を賞して越階して座敷位を賜ひ、兼城郡地頭代平田親雲上等二十四人を賞して爵位を頒賜す。】下儀保村より宝口に到るの路の、其の下の河辺に、宮城仁屋の宅有り。其の内に泉有り、澄碧にして甘、宜しく石を築き流を注ぎて以て負汲の用と為すべし。茲に当蔵村の宮城筑登之親雲上有り。兼城郡の地頭代平田親雲上等二十四人を率同し、金を捐して濬築せんことを呈請し、上儀保・下儀保両村の官長等も亦前由を請ふ。随ひて請ふ所を准す。茲に於て宮城等、資を捐して泉を修し、工成り竣を告ぐ。特に両村の便と為るのみならず、亦近郷の利を致す。随ひて宮城を賞して越級して座敷位に陞せ、平田等を賞して爵位を頒賜す。