[本文1607]【本年、八重山竹富村の大山筑登之親雲上の善行を褒嘉して爵位を頒賜す。】八重山竹富村の大山、本村の世持職に任ずるのとき、督役の主裁を請ひ、丁寧に百姓を指揮して農務に尽力し、貧乏者に至りても、粟種を給与し、時に応じて播種し、以て賦税を全うせしめ、永く村中に利する有り。又老母の、家に在す有りて、年已に九十五歳。之れに事へて至孝なり。是に於て頭目・在番等、酌みて褒賞を賜ふの由を具して朝廷に禀明す。随ひて勢頭座敷位を賞賜して以て褒典を示す。