[本文1608]【本年、八重山崎枝村の宮里仁屋の善行を褒嘉して爵位を頒賜す。】八重山崎枝村の宮里、人と為り篤実にして郷党と交はるに和睦を以てす。且毎年の貢賦滞らず。村民の荒地を開墾するに逢ふ毎に、焼酒・耕牛の折米共に三石七斗を発給し、又播種の時に当りては、或いは稲子を欠き、或いは粟種に乏しき者に、之れを送り之れを給するもの共計一石なり。年貢の欠額者に至りても、大米共計三石を助借す。村人の為に料理すること此くの如し。是に於て頭目・在番等褒賞を賜示するの由を具して朝廷に禀明す。随ひて筑登之座敷位に賞陞して以て褒典を示す。