[本文1657]【本年、当蔵村の頼大恩津嘉山筑登之親雲上珍隆等の善行を褒嘉して各々家譜を賜ふ。】本国、去年秋より本年春に至るまで、饑饉荐りに臻り、饑者甚だ多し。此れに因りて倉を発して饑を賑ふも、公家の用度、実に敷かざるの際に在り。幸に当蔵村の頼大恩津嘉山筑登之親雲上珍隆・泉崎村の延承寿城間筑登之恒恵の母・当蔵村の宮城筑登之親雲上・泉崎村の島袋筑登之親雲上の母の四名有り。銅銭八万五千貫文を将て官に奉借す。是れに由りて津嘉山・城間の母の二名を賞して譜代籍を賜ひ、宮城・島袋の母二名を賞して新家譜を賜ひ、以て其の行を表す。