[本文1662]【二十五年戊子、八重山崎山村の平良仁屋の善行を褒嘉して爵位を賜ふ。】平良は、人と為り善く家業を治む。上届辰巳両年、屡々旱霖に遇ひ、稼穡登らず。日食に乏しき者に、大米二石を分給し、稲種を欠く者に、稲種一石余を分給す。又上届辰年より以て酉年に至るまで、賦を欠く者に、大米三石余を補与す。又該村猪垣を修葺するの時、耕牛一疋の価米を給与し、多く益を村中に貽す。是に於て筑登之位を賞賜して以て其の行を表す。