[本文2014]【本年、納殿筆者翁兆鸞伊集里之子盛達を褒嘉して中布二端を賞賜す。】納殿御薬は、例として役人の任期将に満たんとするの時を俟ちて、造冊して報銷す。上届寅年、盛達、加勢筆者に任ずるの時、朝廷、応に毎月報銷すべきや否やの処を将て、其れをして考覆せしむ。称に拠れば、華・倭両国曁び本国の薬財は、共に一百八種有り。若し折耗の前例より多きも、而も報銷を行ふを准し、更に御用薬財定むる所のz数を、毎月五貫百九十二銭折価千二百九十八貫文の内に限定し、公用薬帳の例に依照して、検者押印して以て報銷を行ふことを准せば、則ち応に毎月報銷すべし等語と。随ひて詳の如く照科せしむ。該盛達、十二月に至りて、本筆者を拝充し、精力を励尽して、卯年正月より以来、逐月報銷す。而して卯・辰両年、役務全く竣りて、毫も遭Rすること無し。是れに由りて朝廷、中布二端を賞賜して以て褒典を示す。